介護士の仕事は多岐にわたっています。基本的には、入所者のトイレや食事、入浴などの介助が中心ですが、施設によってはレクリエーションの企画運営や送迎車の運転手なども務めなければなりません。そのため、業務内容によっては、資格がなくても仕事に就くことはできます。
ただし、好条件下で働いたり、幅広い活躍をしたい場合は、介護職員初任者研修をはじめとした資格取得はしておくべきでしょう。また、キャリアアップをしたいのであれば、難易度が高く、経験も求められる介護福祉士やケアマネージャーの資格も取得しておいたほうが良いかもしれません。上級の資格を持っておけば、介護のプロであることを周りに証明できるので、転職したり、昇進を目指したりするときに有利になります。
とはいえ、介護の仕事をするにあたって、大切なことは資格ではありません。私が思うに、大切なのは利用者に寄り添う気持ちです。なぜなら、いくら介護スキルがあっても、利用者のニーズを汲み取ることができなければ、手厚いケアはできないからです。施設を利用する高齢者は、身体機能が衰えて、不安にかられる人もいますし、独居老人の場合は孤独を感じている人も少なくありません。そのため、介護士は一人ひとりに寄り添い、安心かつ安全な介護サービスを提供しなければなりません。ですから、資格取得はスキルアップに欠かせないかもしれませんが、それと同時に優しい気持ちで高齢者に接する姿勢も持たなければなりません。